qa

会陰部痛に関するQ&A


ペインクリニックでは全身の痛みの治療を行います。会陰部痛もその一つです。会陰部に痛みが生じたら、まずは泌尿器科、消化器内科や外科、婦人科、皮膚科などを受診される方がほとんどだと思います。もしも各診療科で治療を受けても痛みが緩和されない時、ペインクリニックで症状緩和のお手伝いができるかもしれません。ペインクリニックでの会陰部痛の治療方法をご紹介します。

  • 1.会陰部痛とはどのような痛みですか?

    会陰部とは肛門と外陰部(男性では陰茎根、女性では腟前庭)およびその周辺を指します。原因疾患は大きく分けて器質的疾患、機能的病態、それ以外(心因性痛)、の3つに分けられます。基本的に器質的疾患はそれぞれの専門の診療科で治療を受ける必要があります。ペインクリニックでは、主に、器質的疾患が完治しても痛みが取れない場合や、機能的病態による会陰部痛を対象に治療しています。

  • 2.会陰部痛を生じさせる器質的疾患にはどのようなものがありますか?

    肛門部の痛みの原因として、痔核、痔瘻、裂孔、直腸脱、梨状筋症候群、クローン病、感染、腫瘍、尾骨骨折などが挙げられます。これらは、まずは外科、内科、皮膚科などで加療を受ける必要があります。尿道部の痛みの原因として、憩室、結石、炎症、腫瘍、硬化病変などが挙げられます。これらは泌尿器科で加療を受ける必要があります。男性生殖器の痛みの原因として、前立腺、精巣などの炎症性疾患や腫瘍、皮膚疾患、静脈瘤などが挙げられます。これらは泌尿器科や皮膚科で治療を受ける必要があります。女性生殖器の痛みの原因として、外陰部の皮膚疾患や腫瘍、子宮内膜症、子宮筋腫、分娩後会陰裂傷などが挙げられます。これらは婦人科や皮膚科で治療を受ける必要があります。

  • 3.会陰部痛を生じさせる機能的病態にはどのようなものがありますか?

    機能的病態の中には慢性会陰部痛症候群、神経因性骨盤臓器症候群などと相称される概念が含まれます。機能的病態の多くは視診や画像検査(MRICTなど)で異常が指摘できません。神経痛、筋肉の攣縮、静脈のうっ滞、心因性の要因などが背景にあると考えられます。会陰部痛を生じさせる神経痛として、陰部神経が第一に挙げられます。痛いのに画像では異常が無いため、分かってもらえないという思いから気持ちが塞がり、さらに痛みを助長するという悪循環に陥る方もおられます。

  • 4.器質的疾患・機能的病態が認められない会陰部痛(心因性痛)の治療はどのようなものがありますか?

    会陰部痛には心理社会的要因が深く関わっている場合があります。重度の不安や抑うつ、痛みの破局的思考を認めるときは、精神科で治療を受ける必要があります。

  • 5. ペインクリニックでは会陰部痛に対してどのような治療を行いますか?

    ペインクリニックでは主に薬物療法、神経ブロックなどを行います。薬物療法では、消炎鎮痛剤やアセトアミノフェン、神経痛の薬、抗うつ薬、漢方薬などが使われます。神経ブロックには、仙骨硬膜外ブロック、仙骨神経叢ブロック、不対神経ブロックなどがあります。これ以外にも会陰部痛に対するハイドロリリースがあります。

〒390-0833 長野県松本市
双葉5-20 イオン南松本店 2F
tel 0263-87-1314
診察予約 ページトップへ page top
0263-87-1314 accessACCESS