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帯状疱疹に関するQ&A


  • 1. 帯状疱疹とはどんな病気ですか?

    帯状疱疹は水ぼうそうと同じ水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされます。子どもの頃にこのウイルスに感染すると、水ぼうそうを発症します。水ぼうそうが治った後、このウイルスは神経節と呼ばれる神経の根本に潜みます。体の免疫力が低下すると、神経節に潜んでいたウイルスが再び活動を開始することにより帯状疱疹が発症します。帯状疱疹は水ぼうそうにかかったことがある人なら、誰でも発症する可能性があります。

  • 2. 帯状疱疹はどんな人に起こりやすいのですか?

    米国の統計では、30歳までに95%以上の人が水ぼうそうに感染し、一生涯を通じて30%程度の人が帯状疱疹を発症すると報告されています。帯状疱疹発症のリスクファクターの1つは年齢です。20~30歳代で一過性に頻度が上がり、50歳以降は年齢とともに上昇します。帯状疱疹ウイルスに対する免疫が時を経て下がっていく事が関連しています。季節としては夏(8月)頃に発症する頻度が高いと報告されています。

  • 3. 帯状疱疹はどんな治療をしますか?

    特効薬である抗ヘルペスウイルス薬を、一般的に7日間使用します。痛みに対しては、各種痛み止めを使用します。夜も眠れない程の強い痛みには神経ブロックなどの治療を行います。

  • 4. 帯状疱疹はどのような症状が出ますか?

    体の片側の一部分の皮膚に痛みや痒みを伴う発疹が出た後に、水ぶくれができ帯状に広がります。やがて、水ぶくれは破れて、かさぶたになって治っていきます。皮膚に跡が残る事があります。帯状疱疹の最大の苦痛は痛みです。初期は「ピリピリ」「ジンジン」など皮膚の障害に伴う痛みが中心ですが、重症例では「焼けつくような」「電気がはしるような」「びくっとするような」「締め付けられるような」など、さまざまな表現で例えられる神経痛の要素が加わります。皮膚症状が治った後にビリビリした痛みや触るだけで痛い異常感覚が残ってしまう場合があり、これを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛になってしまった場合、治療が長期間にわたる事があります。

  • 5. 帯状疱疹の痛みの慢性化はどんな人に起こりやすいのですか?

    帯状疱の後の慢性の痛み(帯状疱疹後神経痛)の危険因子として、

    ① 高齢者(60歳以上)
    ② 女性
    ③ 顔の帯状疱疹
    ④ 皮膚病変が重症
    ⑤ 範囲が広い
    ⑥ 初期の痛みが強い
    ⑦ 知覚過敏や知覚鈍麻がある
    ⑧ 免疫が落ちている
    ⑨ 抗ウイルス薬の開始が遅かった
    ⑩ 適切な痛みの治療の開始が遅かった

    などが挙げられます。

  • 6. 帯状疱疹の痛みの治療にはどんなものがありますか?

    痛みの慢性化を防ぐために、積極的な痛みの治療を行います。初期の皮膚病変に伴う痛みにはアセトアミノフェンや非ステロイド性鎮痛薬を使用します。神経痛には、抗うつ薬、抗けいれん薬、ステロイド、オピオイドなどを使用します。Q5に挙げた痛みの慢性化の危険因子がある場合は、早期から痛みの専門家であるペインクリニックで加療を受ける事をお勧めします。痛みの治療の開始が遅くなると、効きづらくなります。

  • 7. ペインクリニックで行う帯状疱疹の治療にはどのようなものがありますか?

    ペインクリニックでは、内服薬の調整に加え、専門的な痛みの治療を行います。できる限り早期に神経ブロックを開始します。痛みが強い場合は入院して連日行います。外来では1週間に1~2回行います。どうしても神経ブロックがイヤであるという方には、局所麻酔薬やノイロトロピンの点滴、イオントフォレーシスによる局所麻酔薬の浸潤療法などを行います。当院では、各治療法の長所と短所をご説明し、できる限り個々の患者様のご希望に沿うような治療法を選択いたします。

  • 8. 神経ブロックとは何ですか?

    神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射して、痛みを緩和します。麻酔薬が神経に作用し、痛みの信号が脳に伝わるのをブロックします。また、交感神経をブロックする事で血流を改善し、治癒を促進する効果があります。これらの作用で痛みの悪循環を断ち切り慢性化を予防します。一回で痛みが完治するものではなく、複数回実施するのが一般的です。

  • 9. 帯状疱疹になってしまったら気を付ける事はありますか?

    処方されたお薬は指示通りに使いましょう。発疹が出ている時期に、水ぼうそうにかかった事が無いお子さんや水ぼうそうワクチンを打っていないお子さんと接触すると、水ぼうそうをうつしてしまう事があるので注意しましょう。発疹部分をガーゼなどで覆えば、登校や就労は問題ないとされていますが、病気が治るまでは安静を心がけましょう。

  • 10. 帯状疱疹に対するワクチンはありますか?

    2016年3月に50歳以上の方に帯状疱疹を予防する目的で水ぼうそうワクチンを接種する事が可能となりました。ワクチン接種により帯状疱疹の発症を予防し、帯状疱疹を発症しても症状が軽くなります。当院で、帯状疱疹のワクチンを接種する事が可能です。お電話でご予約を受け付けております。

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